映画『ザ・ファブル』

冷徹に人を殺していく凄腕の殺し屋に「1年間は人を殺すな」という上司からの命令。その命令を愚直に守ろうとする殺し屋の更生への足がかりに、という内容。鳥を飼ったり、一般女性との淡い恋もありながら、感情の欠落した主人公は悩んだり悔しがったりすることもない。もちろん喜ぶことも楽しむことも滅多にない(たまにあることで大笑いする)。

序盤は真面目に人の死、殺人について考えながら観ていた。しかし途中からあまり考えずに楽しむ方向にシフトチェンジした。中盤以降の大人数によるドタバタ劇は懐かしい感じもした。まるでジャッキー・チェンのクライマックスのドタバタのアレ、である。

個人的に好きな俳優の佐藤浩市も殺し屋組織の上司として登場している。しかし映画『マジックアワー』での役を彷彿とさせ、真剣な演技をしていてもププっとなってしまう。『マジックアワー』における名演を連想させるためのキャスティングなのだとしたらアッパレである。

主人公の岡田准一や佐藤浩市以外にも多種多様なイケメンが勢揃いしている。男から見ても女から見ても「カッコいい」と思えるイケメン俳優がきっと一人は出ていることだろう。

調べてみたら続編も出るとのこと。日本版ジャッキー・チェン的な立ち位置としてシリーズ化されたら面白そうだ。

PS
この主人公、ファブルにキックボクシングをやらせたらどんな選手になるのだろうか。名古屋でミット持てる人いるのかなあ。サンドバッグも頻繁に壊されそうである。

明るく生こまい
佐藤嘉洋