JKF(ジャパンキックボクシングフィットネス)の会員さんのオススメで教えてもらった映画。
安藤サクラが主演。
安藤サクラが年齢にも負けずにボクシングのプロライセンスを取り、デビュー戦まで漕ぎ着ける努力と執念の姿が素晴らしかった。
しかも、最初のふしだらな体型から、試合のときには別人のような身体つきになっていた。
ちゃんと減量したのだろう(あるいは撮影順序を変えて増量?)。
プロというのは何にしても凄いですね。
ボクシングの技術もそこそこサマになっていた。
安藤サクラのプロ根性もさることながら、私が一番心を打たれたのは、脇役の超クズ男を演じた坂田聡の怪演である。
セクハラ、虚言、横領、強姦という「こいつ死ねばいいのに」と何度怒りの感情が湧いたことか。
こういう脇役がいて主役も光る、という綺麗事を言いたいが、この映画に関しては安藤サクラ自身も割とどうしようもない人間で、出てくる登場人物のほとんどが癖のあるどうしようもない人間のオンパレード。
でも、自分くらいの歳になってくると、だからこそ人間のリアリティを見せられたような気にもなるし、現実はそうそう甘くないよなあ、と頷かされるところも。
ただ、マイナス感情を執念に変えて、一つの物事に熱中させたり、たとえ物事がうまく行かなくっても、最後まで闘志を絶やさずに戦い続けることは、見ている者に感動を与えるなあ、と改めて感じました。
そして、たとえ誰も見ていない場所でも、このような心持ちで生きていたいなあ、と。
だってその懸命な自分の姿は、少なくとも自分自身は認めてやれるから。
JKFでもキックボクシングフィットネスを通じて、何かしらのマイナス感情を燃焼させて明るい気持ちで生きてもらいたいなあ、と願っています。
悔しい気持ち、大事に
人生とは、自分という命を燃焼させて、その命を燃え尽きさせるまで戦うものなのかもしれない。
その燃料は多く、劣等感だったり、執着心だったり、挫折感・敗北感・屈辱感だったりする。
新明解国語辞典第7版の「悔しい」の解釈をどうぞ。
悔しい…
自分の受けた挫折感・敗北感・屈辱感などを拭い去ることができず、何とかして目的を果たしたい、相手を見返してやりたいという気持ちを抱き続ける様子だ。
新明解国語辞典第7版
#辞書の旅
悔しい気持ち、大事にしましょうね。
明るく生こまい
佐藤嘉洋