私のライフワークでもある辞書の旅。何を隠そう、この『舟を編む』の小説がキッカケで2013年から始まった壮大な旅路である。
辞書を読んで呟き続けていたら、ご縁にも恵まれた。
桃の花presents佐藤嘉洋のトロくさい講演会の常連の方が、「辞書を読んでいる面白い人がいる」とご紹介してくださり、中部大学現代教育学部教授の深谷圭助先生を連れてきてくださったのだ。この方は辞書引き学習を提案された方で、なんとそれが今回のドラマ『舟を編む』に採用されて登場するという。
深谷先生からは辞書関係者とのご縁も紡いでくださった。辞書関係のプロが集まって議論を交わす次世代辞書研究会にも参加したこともある。
舟を編むの作者から
面白いことは続くもので、辞書の旅を続けていたら新聞に載ったこともある。
そうしたら凄いことが起きた。深谷先生経由で、あの『舟を編む』の著者、三浦しをんさんからお祝いのメッセージをいただいたのだ!
大変有り難いことである。
『舟を編む』は小説でも映画でも見ていたので、ドラマはどうなるかと思っていたが、見て驚いた。これはもう良い意味で別の作品である。
小説や映画をすでに経験済みの人でも楽しく見られるだろう。なぜなら時代設定が現代まで進んでいたからだ。これだけでストーリーは大幅に変わる。また、眉目秀麗(びもくしゅうれい)の池田エライザ選手も美しい。
アナログは無くならない
インターネット、スマホの時代に現物の辞書がどうなっていくのか。時代が変わればモノも変わる。消えゆくモノもある。その哀しさ。
しかし、デジタル社会に移行しつつあるが、アナログは無くならないと確信している。デジタルだけになると大変なことになる。いつか人類の歴史はすべて無くなり、この世に人類がいたことが抹消されるだろう。それはそれでいいのかもしれないが、煩悩にまみれた私はイヤなのである。紙として残すものは確実に残しておきたい。
ということで、とても良いドラマでした。ぜひ会員の皆さんにも機会があれば見ていただきたいです。
明るく生こまい
佐藤嘉洋