今月は1984年の映画。公式サイトはなかったので、Wikipediaからあらすじをアレンジしました。
視聴サイトでは配信していなかったので、久しぶりにゲオへ行きました。今は配信されていない昔の名作を見返すのも面白いです。
あらすじ
ある日、主人公で俳優役の井上侘助(わびすけ)扮する山崎勉と、妻で女優役の宮本信子が夫婦共演のCM撮影を行っていた。そこへ妻の父が亡くなったと突然の連絡。
親族代表として葬式を出さなくてはならなくなった主人公は途方に暮れる。
そしてマネージャーの助けを借りつつ遺体を伊豆の別荘に運び、お通夜の準備に取りかかった。
お通夜当日の朝を迎えた主人公たち。怪しい出で立ちの葬儀屋も登場し、付き人も応援に駆けつけた。しかしそこには、喪服を着た主人公の愛人の姿。
妻は知ってか知らずか、手作りのブランコに無表情で揺られた。
配信サイトでは見られない伊丹十三作品
初めての葬式に右往左往する家族を描き、暗いタイトルにもかかわらず笑いもあり、厳粛な儀式の葬儀を取り上げた作品として、当時は大きな話題を呼びました。
リアリズムを追求する伊丹十三監督と個性派女優である宮本信子さんとの、絶妙な相性によってできた名作といっていいでしょう。
また今作は笑いの半面、過激な性描写もあり、教育者や宗教者などから批判されました。しかし伊丹監督は、その後の作品でも性表現を織り込み、同時に死の描写にもこだわって名作を世に出し続けました。
稀代の映画監督のデビュー作です。