ビートルズの曲が世の中から消え、売れない歌手の主人公だけはビートルズの曲を覚えていて、『Let it be』を家族に聞かせて度肝を抜くところから物語は展開していく。
非常に興味深いSFである。
ネタバレはしないようにしたいので、物語の説明はここまで。
物語中の言葉に
『幸せであるのに有名である必要はない』
『普通って最高だな』
とあった。
本当に恐ろしかった
新型コロナウイルスにおける世界中の大パニックによって、私はそれをまざまざと実感した。
現在は2020年9月。
今はかなり色々とわかってきたので、自分の中では新型コロナウイルスに関しては90%解決している(残りは来年になってみないとわからない)。
2020年3月〜4月は本当に恐ろしかった。
自分には自分の信念があり、休業要請に従わなかったせいもあり、精神的にかなりのダメージを被った。
休んでしまえば楽だったのだが、自力で雇用を守るには営業し続けるしかなかった。
国の指針は日々めまぐるしく変わっていた。
だから国に寄りかかるのではなく、自力で何とかしようと決めていたのである。
結果的に自力で何とかしようとしたこともあり、国や自治体からの援助には大変助けられた。
中には反感を買った方もいらっしゃるだろう。
そこに関しては、私は絶対的な正解の行動をしたとは思っていないので、お詫びしたい。
そして、事業を支えてくれた社員、顧客には多大な感謝をしている。
本当にありがとうございました。
事実は小説よりも奇なり
3月〜4月における戦争のような危機的な状況には、人の知名度は何の意味もないことがわかった。
まずは身近な人間をしっかりと守り、身近な人間といかに信頼関係を築きあげるか。
私はそれを一番大切にしようと思ったのである。
私にももちろん功名心はある。
しかし、幸せになりたいのか、有名になりたいのか、どちらかを選ばなければならないとしたら、今の私なら迷わず前者を選ぶだろう。
自分をいざというときに助けてくれる人は、遠くにいる名も知らないファンである可能性は低く、身近にいる信頼関係を築いている人である可能性が高いからだ。
また、私もまずは身近な人を、最初に助けたいと思う。
まるで映画か小説のような現実。
とんでもない経験をすることができた。
これをどう活かしていくか。
私の気持ち一つ次第なのである。
普通って最高だな。
当たり前だと思っていた何気ない日常が、どれほど幸福だったか。
またいつか当たり前の日常は戻ってくる。
人々の気持ちはガラリと変わってしまったけれど、気をつけるべきところは気をつけながら、また必ず戻ってくるだろう。
誰も信じないかもしれないが、私は確信している。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
明るく生こまい
佐藤嘉洋