このライブを持って活動を休止するというMASHさんのライブに招待していただいた。
最近色々なお誘いが、なかなかスケジュールの合わないことも多くて行けないこともあったのだけれど、行けるときには行きたいという気持ちで一杯である。
各方面で仲良くしてもらっている方々には、これからも気軽にお誘いいただけたら幸いである。
会場はさすがに超満員。
立ち見も出ていた。
開始前からたくさんのお客さん。
MASHさんとは現役時代からの付き合いで、晩年の私の試合にも応援に来てくれたこともある。
ご縁のキッカケは、この日サプライズゲストだったnobodyknows+のヤス一番?さん。
ヤスさんが出てきて二人で歌い始めたときには……
涙が出ちゃいましたね!
プロはやはりすごい
ライブの途中、「もうフリースタイルでやるわ!」と即興ラップに入りかけた場面がある。
そのとき、私の脳裏にあることが浮かんだ。
出会った当初のMASHさんと一緒にクラブに行ったときのことだ。
DJが突如としてフロアにいたMASHさんをブースに呼び込み、マイクパフォーマンスを促したのである。
アルコールも多少入っていたMASHさんは、はにかみながらもマイクを手に取り、その場で華麗にフリースタイルのラップを始めたのだ!
私はラップに関してはド素人だから、そのレベルの高さに度肝を抜かれた。
「即興なのにこんな風に歌えるのか!」
フロアに戻ってきたとき、私は興奮気味に「すごいですね」と声をかけた。
そこには「一応プロだからね」と、またはにかむMASHさんがいた。
明日は来ない
私たちJKFのインストラクターも、「プロはやはりすごい」と思わせなければならない。
キックボクシングの技術指導は当然のことながら、接客のプロとしてもプロの仕事を求められるのだ。
私たちからしてみたら、勤務スケジュールの内のたった1日かもしれない。
「1日くらい無愛想にしたって構やしないさ。また明日は来るさ」
しかしたまに来る会員さまやキックフィット体験者にとっては、その日のインストラクターの態度がすべて。
たまたま不機嫌だったインストラクターが対応したら、ずっとその印象が頭に植え付けられてしまう。
私たちスタッフと、気分を損なった方との明日は来ない。
挽回のチャンスをいただけるなんてことは滅多にない。
多くの場合、一発アウト。
明日は来ない。
お客さまに対して無礼なことがあってはならない。
しかし、失敗を恐れて殻に籠もることはさらにあってはならない。
とにかく
笑顔で明るい接客をしてください
と、2007年に会社を設立してからずっと言い続けている。
ずっとだ。
笑顔で明るい接客をした結果、何かに失敗したのなら、すべての責任は私が被ります、という気持ちで社長を務めている。
私は
無責任な「また明日は来るさ」は嫌いなのである。
「また明日は来るさ」と許されるのは、責任を持って生きている者に限る。
一人の漢が考え抜いて決めたこと
MASHさんは、2020年4月から東京へ行くという。
ずっと名古屋で活動を続けてきて40歳になって上京とは、名古屋から移住するつもりのない私には思い切った決断に見えた。
戻ってくるのは何年先になるかわからない。
50歳まで歌い継げる曲ができるまで、ライブ活動は再開しないという。
「なにも東京へ行かなくても」と思う人もいるかもしれない。
私もそう思っている。
しかし、一人の漢が考え抜いて決めたことを、私は尊重したい。
東京へ行って、曲を作るまで帰って来ない
一人の男の覚悟を見た気がした。
MASHさんの今後を、私佐藤嘉洋は応援しております。
ベタですが、MASHの一番好きな歌を貼っておきます。
今回の活動休止ライブでは、序盤にこの歌を持ってきていた。
勝手な考察だけれど、私はこの曲順に、今後の音楽に対する彼の姿勢を垣間見た気がした。
以下は、MASHの歴史に残る名曲『僕がいた』を受けて、(曲は作れないので)私からのアンサーポエムである。
かねてから私の提唱している『超超人思想』を根底に敷いて。
それでは読んでください。
MASHの『僕がいた』のアンサーポエム、『不安な未来は楽しい未来』
チャンネルはそのままで……
『不安な未来は楽しい未来』
夢は叶うかもしれないし、叶わないかもしれない。
でも、夢を描いて、それに向かって努力を積み重ねる行為はとても楽しい。
私の描いた城は、入るだけで楽しい気持ちになれる城。
それは空高くあって、階段は「まだ」ない。
「これから」自分で作るしかない。
一段も飛ばしはせず、一段ずつ、コツコツと。
強くなればなるほど、自分の心は満たされずにいた。
いつかはやってくる終わりに漠然とした不安を抱きながら。
未来というものは常に不安だ。
しかしながら、見えないからこそ楽しいのではないか。
わからないからこそ楽しいのではないか。
自分の心持ち次第だぜえ。自分。
明るく生こまい!
明るく生こまい
佐藤嘉洋
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